Please reload

最新記事

大きな扉の鍵が開かれた―『沈黙―サイレンス―』窪塚洋介さん舞台挨拶

02.05.2017

アカデミー賞にもノミネートされ話題となっている、巨匠・マーティン・スコセッシ監督の『沈黙―サイレンス―』。その舞台挨拶が、2月4日TOHOシネマズ梅田で行われた。本作でキチジロー役を演じた俳優の窪塚洋介さんがご登壇。この日、客席で一般の観客とともに映画を観ていた窪塚さんが立ち上がって、ステージに向かって歩き出すと、客席から大きな歓声があがった。

 

 (舞台挨拶に登壇した俳優の窪塚洋介さん)

作品を通して監督とキャッチボールができた

本作を観るのはこの日で3回目だという窪塚さん。「僕の中のキチジロー像と、監督のキチジロー像は正直言うと、ちょっと違う。」と自身と監督の間で役に対する認識の違いがあったことも明かした。

 

「もっと(自分は)エモーショナルな演技ができたテイクもあったけれど、そのテイクではなく、リハーサルの段階のものだとか、別のテイクが使われているんです。初め観た時は、正直残念な気持ちもあった。けれど、すぐに『僕が与えられたキチジローという役はこういう役だったのだな』ということを、作品を通して監督とキャッチボールができた気がしました。使われてないカットもたくさんあるし、もっとうまく芝居ができたカットもあったけれど、あえてこういう風に構成されている意味を自分が知ろうとした時に、納得できるものがありました。」と作品を通じて、監督が描くキチジロー像を理解することができたという。

 

現場の和やかな一面

(十字架を握りしめる仕草をする窪塚さん) 

 

窪塚さんが演じたキチジローは、当時弾圧下にあった長崎へ宣教師ロドリゴとガルペが潜入するのを手引きをするなど、本作で重要な役割を果たしている。その一方で、彼は追いつめられると、神を捨て、何度も踏み絵を踏んでしまう。

 

「僕が思うに、キチジローはすごく馬鹿。思慮深くないし。キリストのことをきちんと理解していない。その場の空気に流されて踏み絵を踏んでしまう、最終的に4回も踏み絵を踏んで、現場で『踏み絵マスター』って呼ばれていました。『Stamp on Jesus Dance』という踊りまで作られて、僕の前で踊るアメリカのスタッフもいました(笑)」

 

それに関して、「僕らも『まあ何も信じていないけれど、まあ仏教かな』という温度ですよね。この前LAに行ったときに何人か聞いたけれど、アメリカ人も少しそういうところがあるのかな、と。『踏み絵を踏む?』って聞いたら、みんな『踏む!余裕で踏む!』って。だから『Stamp on Jesus Dance』とかを、僕らの前でできるんだなあと。キリスト教徒であるアメリカ人がみんなの前でギャグとしてそれをやって笑っている。それはやっぱりアメリカの文化を理解していないと分からないことでしたね。」と現代の信仰のあり方を通して自身の感じたことを語ってくれた。

 

はじめは落とされたオーディション

窪塚さんは、オーディションでこの役を勝ち取った。25歳から45歳くらいの年齢の役者は、有名な役者も皆こぞってこの役を受けたという。「僕は一回目ガムを噛んで(オーディション会場に)入っていってしまって、その場で落とされるということがありました…。控室と言われて通されたところだったんですが。」とオーディションの裏話を語って会場を驚かせた。

 

「撮影が始まってからはマーティンは『今日はどんなキチジローを見せてくれるんだ?』というように、本当に毎日喜んでくれて。彼は最低でも10テイクは回す監督なので、100回くらい回したシーンもあった。でも、僕に絡んでいるカットやシーンはすごく信頼してくれていて、すごく早く終わりました。一回、一発OKだったんですが、その時のスタッフたちの狐につままれたような顔は印象的でした。」と監督との信頼関係の強さが伝わるエピソードも。

 

大きな扉の鍵が開かれた

 (客席に向かって話す窪塚さん)

 

「よく『ハリウッドデビューおめでとうございます!』と言われるけれど、そういうことじゃない。僕が嬉しいのは、そんな監督の作品に参加ができたということ。しかも、すごく大きくて意味のある役をいただけて、本当に光栄です。大きい扉の鍵が開いたような印象があります。大きい扉なのでそんなに簡単に開くとは思っていないけれど、その大きな扉をぐっと押し

ていきたいと思っています。」

 

作品情報■『沈黙―サイレンス―』(公式サイト:http://chinmoku.jp/

刊行から50年、遠藤周作没後20年の2016年。巨匠マーティン・スコセッシ監督が、戦後日本文学の金字塔にして、世界20カ国以上で翻訳され、今も読み継がれている遠藤周作『沈黙』をついに映画化した。人間の強さ、弱さとは?信じることとは?そして、生きることの意味とは?貧困や格差、異文化の衝突など、この混迷を極める現代において、人類の永遠のテーマをあまりに深く、あまりに尊く描いた、マーティン・スコセッシの最高傑作がいよいよ上陸。(公式サイトより)

 

Profile■窪塚洋介

1979年5月7日生まれ。神奈川県出身。『GO』(01)で日本アカデミー賞の新人賞と史上最年少で最優秀主演男優賞を受賞。主な映画出演作品に『ピンポン』(02)、『凶気の桜』(02)、『魔界転生』(03)、『俺は、君のためにこそ死ににいく』(07)、『パンドラの匣』(09)、『東京島』(10)、『源氏物語 千年の謎』(11)、『ヘルタースケルター』(12)、『ジ、エクストリーム、スキヤキ』(13)、『愛の渦』(14)、『Zアイランド』(14)など。2006年からレゲエDeejay 卍LINEとしても音楽活動をしており5枚のオリジナルアルバムをリリースしている。(公式サイトより)


関連記事▶遠藤周作×マーティン・スコセッシ監督×窪塚洋介 『沈黙ーサイレンスー』トークイベント

 

 

 

 

 

Please reload

Please reload

© 2023 by GREG SAINT. Proudly created with Wix.com

  • Facebook - Grey Circle
  • Twitter - Grey Circle
  • Google+ - Grey Circle
  • LinkedIn - Grey Circle
This site was designed with the
.com
website builder. Create your website today.
Start Now