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遠藤周作×マーティン・スコセッシ×窪塚洋介 映画『沈黙ーサイレンスー』トークイベントin関西学院大学

12.25.2016

 

12月16日(金)に関西学院大学にて行われた、来年1月21日より上映の映画『沈黙ーサイレンスー』(配給=KADOKAWA)のトークイベントにチア部も参加させていただきました。

 

「沈黙」の作者である遠藤周作は、兵庫県西宮市のカトリック夙川教会に通い、仁川に住んでいたことから今回会場となった関西学院大学は遠藤周作にとって馴染みのある場であり、作品『黄色い人』のなかに登場しています。

 

ゲスト出演したのは出演者の窪塚洋介さん、細川正義さん(関西学院大学教授)、山根道公さん(ノートルダム清心女子大教授)のお三方。

遠藤周作×『沈黙 SILENCE』

山根教授によると遠藤周作の晩年の勉強会で、遠藤自身が「沈黙に込めた想いが誤解されている」と漏らしていたといいます。1971年に「沈黙」は篠田正浩映画監督に『沈黙―SILENCE』として映画化されました。この作品に関しても遠藤周作は「自分の沈黙と違う」と言っていたそうです。しかし篠田監督のことを尊敬していたようで、「自分の大切な娘(作品)を向こうの家(監督)に嫁に出したのだ」と篠田監督を尊重していました。

遠藤周作×マーティン・スコセッシ

  ©2016 FM Films,LCC. All Rights Reserved.

 

沈黙が発行から50年もの間人々を考えさせ続けたのは、宗教における信仰とそれに対する葛藤でした。それが今作には大きく反映されています。マーティン・スコセッシ監督は、カトリックに熱心な家庭環境に生まれ、神父になることさえ望んでいました。また、遠藤周作も母からカトリックの信仰を受け、神父になろうとしていました。

信じるということは疑うことでもあり、遠藤にもスコセッシ監督にも挫折や疑いがどちらにもあったのではないかと細川教授、山根教授は述べていました。遠藤は疑いに自らの思いを込め「沈黙」を書き上げ、それは同じ葛藤を持つスコセッシ監督に大きく影響を与えました。

マーティン・スコセッシ×窪塚洋介

──完成した試写を観てどのように感じましたか。

 

懐の深い作品だなと感じました。「答えはこれなんだよ」と押しつけているわけではなくて、答えに自ら到達するための事実を積み重ねてくれています。

 

撮影をしていくなかで監督の敬意を感じました。1カットごとに俳優に声をかけ、俳優だけでなくスタッフ一人一人に対しても気づかいを感じました。台詞や時代背景まで一つ一つ繊細に作ってくれたので嬉しかったです。寒くて大変な時もありましたが、辛いのも喜びのうちで、試写で完成したものを見たときは思わず手を合わせしまうようなありがたい気持ちになりました。

 

 

──キチジローを演じていかがでしたか。

 

キチジローは醜くて、弱くて、ズルいと言われています。しかし、踏み絵を踏んでしまう弱さというのは踏み絵を踏む事が出来る強さでもあると思います。誰も絶対に踏めないという空気の中でそれを踏んでしまうのであれば、もはや強いのか弱いのかわからない。原作の中で独白のない人物なので、セリフと誰かからの目線のキチジローというものを拾ってきて役作りをするんですけど、余白が凄く多いんです。

 

そういったなかで、キチジローを演じる上で大切にしたのは「イノセントさ」というキーワードでした。子供の頃の善悪の分からないまま成長したという役の捉え方をしました。マーティン監督が「自分のイメージしてきたキチジローではなかったが、本当のキチジローがそこ(現場)にいた。」と言ってくれてとても嬉しかったです。監督とは一切キチジローについて話していなくて、委ねていてくれていました。信頼してくれていたんだと思います。 

 

──映画をこれから作品を観る人に一番伝えたいことはなんですか。

 

自分の中から答えを見つけてくれ、と神が沈黙するという事に意味があると思います。マーティン・スコセッシ監督はキリスト教賛否両論もないし、本当に目線がフラットなんです。

僕らに委ねてくれる感覚が重要で、僕が思う一番の醍醐味で一人一人の中に答えがある、それでいいよ、と背中を押してくれる作品だと伝えたいです。

遠藤周作×『沈黙―サイレンス―』

今回『沈黙ーサイレンスー』で原作の文学コンサルトを勤めたバンゲッセルは試写を観て、「心の奥底まで感動しました。この作品が遠藤先生の原作に非常に忠実であると自分の立場から断言できます」と称賛しました。

 

発行から50年、『沈黙』は「宗教における信仰と葛藤」というテーマを人々に投げかけ続けてきました。遠藤周作とマーティンスコセッシは同じ挫折を味わい、今回の「沈黙ーサイレンスー」はそういった両者によって、時代を越えて作り上げられたものだと言えます。そういったことを今回のトークショーで知ると、上映がより待ち遠しく感じました。

 

時代に揉まれ、「神はいるのか、なぜ黙ったままなのか」という葛藤を「イノセント」に表現した窪塚洋介さんをぜひスクリーンでいただきたいです。「沈黙」からあなたは何を見い出すでしょうか。

 

(文・編集/田中、本間)

■『沈黙ーサイレンス―』

2017年1月21日(土)より、TOHOシネマズ梅田ほか 全国ロードショー

◎関西公開劇場

【大阪】 TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば

【京都】 TOHOシネマズ二条

【兵庫】 OSシネマズミント神戸 ほか

 

■『沈黙ーサイレンス―』公式サイト|http://chinmoku.jp/

(番外編)映画チア部による、わたしが思う宗教映画4選

 

①園子温監督『愛のむきだし』(2008)

 

何をテーマだと受け取るかは観る人によって変わると思います。私にとっては狂気が描かれている映画でした。当時ファンタジーばかり観ていた私には衝撃的でした。(やま)

 

②イングマール・ベルイマン監督『魔術師』(1958)

 

イングマール・ベルイマン監督作品で「神の不在」というテーマも読み取れつつ、単純に喜劇・悲劇としても面白くておすすめです!同じくベルイマン監督が「神の不在」をテーマに『鏡の中にあるが如く』『沈黙』『冬の光』の3作品も撮っています。(まな)

 

③メル・ギブソン監督『パッション』(2004)

 

人間イエス・キリストの死までの12時間、つまりキリストの受難を描いた映画。キリストに対するむち打ちや有名な手首に針を打つシーンなど、半端ではない残酷描写が延々と続くという問題作です。観た後ぐっと疲れますが、キリストが辿ったであろう受難を追体験できるという意味ではおすすめです(?)(こ)

 

④ヴェルナー・ヘルツォーク監督『バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト』(2009)

 

ハーヴェイ・カイテル演じる警部補はヤク中・恐喝及び汚職・セクハラと異論の余地なしなクズでありながら、それでもカトリック教徒であり信仰という鎖から抜け出せないという作品です。信仰とは何なのでしょうか。(こ)

元町映画館スタッフ(ひ)さんセレクト!窪塚洋介さんの魅力が詰まった作品4選

来年1月に公開されるマーティン・スコセッシ監督作品『沈黙-サイレンス』にも出演し、国内外で評価を得る俳優・窪塚洋介の魅力が詰まっている、いや主役を食ってるぞコイツは?!と思う映画、ドラマを紹介。

 

『GTO』(1998):菊池善人役

 

言わずとしれた学園ドラマの傑作。問題児が集まる高校にこれまた問題教師の鬼塚が赴任してくる…

。窪塚洋介(以後「ク」)はその鬼塚が担当するクラスにいる見た目は優等生。一方、冷めた印象を持たせるザ・クールな美少年。謎が多い存在。物語初めでは赴任してきた鬼塚を嫌悪しますが、真っ先に彼の良さを認める目が肥えた少年。結構、クラスの問題児をまとめる影のリーダーの面もあり。

 

『池袋ウエストゲートパーク』(2000):タカシ役

 

抗争が常に勃発し、どこかで何かしらの問題が起こる渋谷の中で縄張りを持つカラーギャング「G-BOYS」の通称キングが「ク」だ。主演のマコ(長瀬智也)とは幼なじみ。もともと気弱だったタカシだったが、本作ではとにかく豪快で唯一無二。特にドラマの随所に見られる跳び蹴りと鉄パイプを持って抗争するシーンなんていつ見ても飽きない。「マコちゃ~ん」と言いながら組織に何度も勧誘する甘え上手なところも当時の視聴者を釘付けにしたのではないでしょうか。”カリスマ”はこの男のためにある。脚本は宮藤官九郎。恐れ入りました。

 

③曽利文彦監督『ピンポン』(2002):ペコ役

 

卓球漫画の金字塔『ピンポン』天才と努力家が相まって互いに成長し合う、これだけでも涙もんだけどここでも「ク」の自由奔放ぶりは健在、でも嫌味なし!卓球の才能があり常に勝つことだけを追い求めている高校生ペコ。こんな同級生いたらずっと楽しいんじゃないかと思わせてくれる熱い男。

”この星の1等賞になりたいの、卓球でオレは!そんだけ!””アイキャンフライ”は今思いだしても泣けてくる。映画終盤の飛びながらのスマッシュは誰もがモノマネしたくらいの躍動感!

 

④園子温監督『ヒミズ』(2011):テル彦役

 

染谷将太、二階堂ふみの出世作?本作ではこの二人の演技が当時映画界を賑わせましたが、ここでも「ク」の魅力は健在。スリ師として家に押し入るがそこは狂気の人物が住む部屋、完璧な計画だったにも関わらず、見つかってしまいその住人をボッコボッコにしてしまう。本作との流れとは関係ないように見えるこのシーン。『池袋ウエストゲートパーク』のキングのようなカリスマ性をここでも発揮、言っていることがどうしようもないのに動きだけで圧倒するなんて…

映画『ピンポン』は元町映画館で開催される「神戸スポーツ映画祭!2017」(1/14~20)で上映がございます。

 

いかがでしたか?お時間ある時に気になった作品をチェックしていただけたら嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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